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PHOTOGRAPH BY KUJO HARU

Review

ASUSのフラッグシップ 「Zenfone 11 Ultra」 は、 AI搭載で痒い所に手が届くスマートフォンに進化した : 実機レビュー

ASUSが最新のスマートフォン「Zenfone 11 Ultra」を国内で発売しました。現行のZenfoneシリーズからデザインを一新、サイズは大型化。オンデバイスAI搭載で、リアルタイム翻訳や文字起こしが可能になりました。一方、ROG Phone 8と仕様を共通化することでコスト削減も図られています。
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ASUSのモバイルラインナップを牽引する 「Zenfone」 シリーズは、 2022年に発売された 「Zenfone 9」 以降、 コンパクトな筐体に最高クラスのスペックを詰め込んだ 「小型ハイエンド路線」 を継承してきました。

ところが最新モデルとなる 「Zenfone 11 Ultra」 ではデザインが刷新され、 本体サイズは一転して大きくなりました。 同社のゲーミングスマートフォン 「ROG Phone 8」 をベースとし、 仕様を共通化することでコスト削減が図られているようです。

ASUSのフラッグシップ  「Zenfone 11 Ultra」  は、  AI搭載で痒い所に手が届くスマートフォンに進化した : 実機レビュー

PHOTOGRAPH BY KUJO HARU

Zenfone 11 Ultra
メーカー ASUS
発売日 2024年7月3日 (国内)
ハード 質量 約225g
サイズ 高さ163.8×幅76.8×奥行8.9 (mm)
ディスプレイ 6.78インチ AMOLED
解像度 2,400×1,080 (FHD+)
リフレッシュレート 可変 (1〜120Hz), 最大144Hz
バッテリー 5,500mAh
充電 USB PD 3.0/Quick Charge 5.0 (最大65W)
防水防塵 IP65/IP68
インターフェース
  • USB Type-C (USB 2.0) ×1
  • nanoSIMカードスロット ×1
  • 3.5mmオーディオジャック ×1
ソフト OS Android 14 (ZenUI)
SoC Qualcomm Snapdragon 8 Gen3
RAM 12GB/16GB (LPDDR5X)
ストレージ 256GB/512GB
カメラ リアカメラ
  • 広角
    5,000万画素 (ƒ/1.9)
  • 超広角
    1,300万画素 (ƒ/2.2)
  • 望遠
    3,200万画素 (ƒ/2.4)
フロントカメラ
  • 3,200万画素 (ƒ/2.05)
機能 ネットワーク
  • 5G/4G LTE
  • Wi-Fi 7
    IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax
  • Bluetooth 5.4
SIM nanoSIM ×2
センサー 指紋センサー (画面内認証), GPS, 加速度センサー, 電子コンパス, 光センサー, 近接センサー, ジャイロスコープ, 磁気センサー
その他 NFC/Felica対応   ワイヤレス充電対応
カラバリ
  • エターナルブラック
  • スカイラインブルー
  • ミスティグレー
  • デザートサンド

デザイン : ROG Phone 8と共通の基本仕様

Zenfone 11 Ultraを一言で表すなら、 「ROG Phone 8」 を大衆向けに改修したスマートフォン。 ベースとなる仕様は共通化されているので、 両者のサイズは同等、 重量も1gの差に留まります。

カメラモジュールもわずかに形状が異なるのみで、 カメラの構成や画素数・配置は共通となっています。 電源ボタンやボリュームボタンの配置も同じですが、 ROG Phone 8にあった左側面のType-Cポートやゲーム用ボタン 「AirTrigger」 は本機では省かれています。

ASUSのフラッグシップ  「Zenfone 11 Ultra」  は、  AI搭載で痒い所に手が届くスマートフォンに進化した : 実機レビュー
ASUSのフラッグシップ  「Zenfone 11 Ultra」  は、  AI搭載で痒い所に手が届くスマートフォンに進化した : 実機レビュー
右側面に音量ボタン・電源ボタン。 PHOTOGRAPH BY KUJO HARU
下側面にイヤホンジャック・Type-Cポート。 PHOTOGRAPH BY KUJO HARU

ROG Phone 8ではプレイ中に充電ケーブルが邪魔にならないよう下部のUSB Type-Cポートが端に寄せられていますが、 本機も仕様を揃えているため同じ配置になっています。

マットな仕上げの背面にはリニューアルされたASUSのロゴ(Aモノグラム)が刻まれています。 ブラックの側面フレームも相まって、 シックで上品な外観です。

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PHOTOGRAPH BY KUJO HARU

6.78型のAMOLED(アクティブマトリクス式有機EL)ディスプレイは大型で鮮やかさも抜群。 解像度は2,400×1,080ドット(フルHD+相当) 。

1〜120Hzの可変リフレッシュレートに対応し、 用途に応じてリフレッシュレートを自動的に最適化することで、 消費電力を抑えることができます。 最大輝度も2500nitと優れていますが、 バッテリー持ちを考えるといずれも設定を抑えて使うのが現実的と言えるでしょう。

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PHOTOGRAPH BY KUJO HARU

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機能性 : オンデバイスAIを駆使した便利機能

Zenfone 11 Ultraの最大の特徴は、 独自のAIアルゴリズムに基づくオンデバイスAIを搭載する点。 ネットワーク接続がない環境であっても、 リアルタイムで通話内容を翻訳する 「AI 通話翻訳」 や、 音声データから文字起こしができる 「AI 文字起こし」 などの機能を使うことができます。

壁紙をAIが自動生成する 「AI 壁紙」 といったユニークな機能も試してみる価値があるでしょう。

ASUSのフラッグシップ  「Zenfone 11 Ultra」  は、  AI搭載で痒い所に手が届くスマートフォンに進化した : 実機レビュー

オンデバイスAIを駆使した様々な機能が魅力。 PHOTOGRAPH BY KUJO HARU

OSはAndroid 14を搭載。 アプリをフローティングウインドウで起動できるエッジツールも備えており、 実質的に2つのアプリを並行して操作することができます。

バッテリー容量は5,500mAhで、 65Wの急速充電と15Wのワイヤレス充電に対応。 Zenfone 10の4,300mAhから大型化されています。

また、 Qualcomm aptX AdaptiveおよびaptX Losslessコーデックに対応し、 低遅延かつ高い再現度のBluetoothオーディオを楽しむことができます。

抜群のカスタマイズ性

ASUSのスマートフォンにおいて特筆すべきは、 「痒い所に手が届く」 細やかな機能性です。

特にバッテリーケアは充実しており、 充電速度を抑える 「低速充電」 、 満充電を防ぐ 「充電制限」 、 就寝中など決まった時間に充電ができる 「予約充電」 などバッテリー寿命を延ばすための機能が用意されています。

ASUSのフラッグシップ  「Zenfone 11 Ultra」  は、  AI搭載で痒い所に手が届くスマートフォンに進化した : 実機レビュー
ASUSのフラッグシップ  「Zenfone 11 Ultra」  は、  AI搭載で痒い所に手が届くスマートフォンに進化した : 実機レビュー

バッテリーケア機能(左)。 側面からアプリを呼び出せる 「エッジツール」 (右)。 立ち上げたアプリはフローティングウインドウで表示される。 IMAGE BY QUEST

Zenfone 11 Ultraは一般的なスマートフォンと比較しても大型ですが、 画面端をスワイプすることで上画面を操作できる 「片手モード」 のおかげで、 実用的な片手操作が可能です。

側面の電源ボタンにはダブルクリックすることで 「カメラを起動する」 といった特定のショートカットを割り振ることができます。

また、 背面をダブルタップ/トリプルタップすることで 「スクリーンショットを撮る」 「アプリを起動する」 といった機能の割り振りも可能。 こうしたカスタマイズ性の高さが、 Zenfoneを選ぶメリットの一つと言えます。

処理性能 : 高負荷ゲームも遊べるタフさ

Zenfone 11 Ultraのチップセットには 「Qualcomm Snapdragon 8 Gen 3」 を搭載。 メインメモリは最大16GB(ベース:12GB)、 ストレージは最大512GB(ベース:256GB)となっています。

クアルコムの現行SoCで最高クラスの処理性能を有していることに加え、 筐体サイズが大きいぶん余裕のある排熱設計となっているため、 各種ベンチマークで非常に高いスコアを叩き出しています。

システムモードを 「高性能」 にした状態で、 AnTuTuベンチマークの測定スコアは 「2113738」 、 Geekbench 6 CPU Benchmarkのスコアは 「2297」 (シングルコア)、 「7032」 (マルチコア)となりました。

AnTuTuベンチマーク

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IMAGE BY QUEST

Geekbench 6

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IMAGE BY QUEST

また、 用途に応じてシステムモードを変更することもできます。 「高性能」 モードでリフレッシュレートを144Hz駆動に設定すれば、 本格FPSなど高負荷なモバイルゲームも快適に遊ぶことができます。

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カメラ : ジンバル搭載+AI補正で手ぶれ解消

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PHOTOGRAPH BY KUJO HARU

Zenfone 11 Ultraのリアカメラは前述の通り 「ROG Phone 8」 と仕様が共通化されており、 5,000万画素の広角カメラ、 1,300万画素の超広角カメラ、 3,200万画素の望遠カメラ(光学3倍ズーム)で構成されています。

メインとなる広角カメラには6軸のジンバルスタビライザーが備わっており、 強力な手ぶれ補正に対応。 電子式手ぶれ補正と合わせて滑らかな動画撮影が可能となっています。

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超広角(0.7倍)

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標準(1倍)

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広角クロップ(2倍)

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望遠(光学3倍)

写真モードでは0.7倍(超広角)、 1倍(広角)、 2倍(広角クロップ)、 3倍(望遠)の切り替えがワンタッチで可能。 動画はHD・FHDから4K 60fps、 8K 24fpsまで対応します。

写り方や色味のイメージは過去モデルの作例(Zenfone 9)を参照。 Zenfone 11 UltraではカメラにもAI補正機能が加わっており、 高倍率撮影での画質劣化を抑えたり、 動画のボケ感を最適化することができます。

ASUSのフラッグシップ  「Zenfone 11 Ultra」  は、  AI搭載で痒い所に手が届くスマートフォンに進化した : 実機レビュー
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広角カメラで撮影。 PHOTOGRAPH BY KUJO HARU
広角カメラ(夜景モード)で撮影。 AI補正により解像感が増した印象を受ける。 PHOTOGRAPH BY KUJO HARU
広角カメラ(夜景モード)で撮影。 色表現も比較的正確。 彩度はやや高く出る。 PHOTOGRAPH BY KUJO HARU

夜景モードの性能は従来機でも十分優れていましたが、 AI補正が加わったことでさらに解像感が高くなった印象です。 ただし、 明暗差が大きい場面では暗部が潰れてしまうこともあります。

広角カメラが5,000万画素と高画質なので、 クロップされた2倍デジタル望遠でもディテールがしっかり保たれるのがgood。 作例全体を見ても昨今のフラッグシップ機に引けをとらない仕上がりになっています。

総括 : 個性を代償に、 より万人向けとなった一台

ASUSのフラッグシップ  「Zenfone 11 Ultra」  は、  AI搭載で痒い所に手が届くスマートフォンに進化した : 実機レビュー

PHOTOGRAPH BY KUJO HARU

直近2年のASUSスマートフォン( 「Zenfone 9」 「Zenfone 10」 )は、 国内で一定の需要がある小型サイズを売りに、 ジンバルカメラなどユニークな機能を搭載したスマホとして展開されてきました。

Zenfone 11 Ultraはコアとなる部分を継承しながらも、 サイズを大型化することでより幅広い層にリーチできる一台に仕上がっています。

「Ultra」 の名称がついているものの、 他社の大型スマートフォンよりは横幅が抑えられているため、 モデルを問わず比較的スムーズに乗り換えができるでしょう。

執筆時点で最新モデルは 「Ultra」 のみの発表・展開となっていますが、 現行機と同サイズの無印モデルは導入されるのでしょうか。 個人的には 「Zenfone 9」 から続く外観が好みなので、 次機デザインでも踏襲されることを願うばかりです。

価格はベースモデルが139,800円(税込)、 ストレージ512GB・メモリ16GBの上位モデルが159,800円(税込)となっています。 なお2024年7月3日〜8月31日まで、 公式ストアからZenfone 11 Ultraを購入すると下記特典が付与されるキャンペーンを実施中。 興味のある方は是非チェックしてみてください。

  • 特典1
    送料無料
  • 特典2
    Zenfone 11 Ultra RhinoShield SolidSuit Case (standard version) をプレゼント
  • 特典3
    同時購入で対象アクセサリが15%オフ

提供 : ASUS JAPAN

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