ASUSの人気ゲーミングスマートフォン、 ROG Phone に新作 「8」 が登場。
ゲーミングスマートフォンとしての利用はもちろん、 NFC/FeliCa対応や6軸ジンバルモジュール搭載の手ぶれ補正、 IP65/IP68の防塵防水対応で日常使いにも最適化されています。
歴代の ROG Phone も素敵な仕様・スペックでしたが、 ここ数年のモデルは特に 「日常使いでも使ってくださいね」 という仕様になってきたように感じます。
そんなハイスペックかつ日常シーンでも使いやすい 「ASUS ROG Phone 8」 をレビューします。
ASUS ROG Phone 8 とは
ROG Phone 8は、 台湾のテックメーカー・ASUSより発売されているゲーミングスマートフォンシリーズの最新モデル。
ROG (Republic of Gamers) シリーズはゲーマー向けのハイスペックデバイスとして人気のデバイスです。
ROG Phone 8 の主な特徴は以下の通り。
- 最新のSnapdragon 8 Gen 3プロセッサーを搭載
- 端末をスリープしてもゲームをバックグラウンドで継続しておけるバックグラウンドモード搭載
- マクロカメラが消え、 新たに3200万画素の望遠カメラ (光学3倍ズーム) を搭載
- IP65/IP68の防塵防水対応
- NFC/FeliCa対応でおサイフケータイや交通系ICなどが利用できる
- シリーズで初めてワイヤレス充電に対応
ハイエンドスマホとしての性能を保ちながら、 スペックの一部を一般向け 「Zenfone」 シリーズと共通化し、 コストの圧縮を図っています。
価格は159,800円(税込)とハイエンド機にしては比較的抑えられているものの、 バッテリーが6,000mAh→5,500mAhに減っていたり、 スピーカーユニットが簡素化されていたりと、 先代のROG Phone 7に比べると物足りない部分があるかもしれません。
製品仕様

PHOTOGRAPH by R.U.I
ROG Phone 8 | ||
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メーカー | ASUS | |
発売日 | 2024年5月 (国内) | |
ハード | 質量 | 225g |
サイズ | 高さ163.8mm×幅76.8mm×奥行き8.9mm | |
ディスプレイ | 6.78型 LTPO AMOLEDディスプレイ | |
解像度 | 2,400×1,080ドット (フルHD+) | |
リフレッシュレート | 1〜120Hz可変, 最大165Hz | |
バッテリー | 5,500mAh | |
充電 | 最大65W (Quick Charge 5.0/USB Power Delivery 3.0対応) |
|
防水防塵 | IP65/IP68 | |
インターフェース |
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ソフト | OS | Android 14 (ROG UI) |
SoC | Qualcomm Snapdragon 8 Gen 3 | |
RAM | 16GB (LPDDR5X) | |
ストレージ | 256GB (UFS 4.0) | |
カメラ | リアカメラ |
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フロントカメラ |
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機能 | ネットワーク |
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SIM | nanoSIM ×1 | |
センサー | 画面内指紋認証, 感圧式ボタン (AirTrigger), GPS(GLONASS、 BeiDou、 Galileo、 QZSS、 NavICサポート), 加速度センサー, 電子コンパス, 光センサー, 近接センサー, ジャイロスコープ | |
その他 | NFC対応, ワイヤレス充電対応 | |
カラバリ | ファントムブラック, レベルグレー |
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ROG Phone 8 の外観をチェック

PHOTOGRAPH BY R.U.I
ROG Phone 8 のパッケージはいつも黒を基調とした格好良いデザイン。

PHOTOGRAPH BY R.U.I
ROG Phone 8 のパッケージ内容はこんな感じ。
- ROG Phone 8 本体
- USB-C 充電アダプター
- USB-C to C 充電ケーブル
- SIMイジェクトピン
- ユーザーマニュアル(兼製品保証書)
※ クリアケースは別売り
USB Type-C 端子は下部と側面に合計2つ。 横持ちで左右にコントローラーアクセサリーを装着しても下部から給電できるという、 ROG Phone の特徴ですね。
ROG Phone 8 の下部には最近のスマートフォンでは珍しくイヤホンジャックも備えています。 有線イヤホンでゲームをしたい方向けの心遣いですね。
SIMトレイも下部に配置されています。
音量ボタンと電源ボタンは多くのスマートフォンと同じように配置されており違和感なく利用できました。

PHOTOGRAPH BY R.U.I
カメラはメイン(写真左上)の 5000万画素広角カメラ、 1300万画素の超広角カメラ(右上)、 3200万画素の望遠カメラ(右下)と、 3200万画素の広角インカメラを搭載しています。

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付属の USB Type-C 65W充電アダプターと USB Type-C to C 充電ケーブルはこんな感じで、 充電時間はなんと約39分。 激速です。

PHOTOGRAPH BY R.U.I
別売りの ROG Phone 8 専用ケースの 「Aero Case」 を装着するとこんな感じに。
プラスチック製のクリアケースは ROG Phone 8 に最適化された印字とデザインで格好良いです。
ROG Phone 8 を購入する際は検討してみてください。

PHOTOGRAPH BY R.U.I
電源を入れるとこんな感じの格好良く起動。
ここにも ROG Phone のロゴデザインが踏襲されています。

PHOTOGRAPH BY R.U.I
起動し設定を進めると ROG Phone ではお馴染みの簡易ゲームで操作を学べるチュートリアルモードが始まります。
スマートフォンの初期設定をしたのに、 ゲームを始めたような感覚になります。
ここで AirTriggersと呼ばれるゲームアシストツールの超音波タッチセンサーも試用できます。

PHOTOGRAPH BY R.U.I
初期設定をしたあとのホーム画面はこんな感じ。
ROG Phone の専用アイコンや壁紙でホーム画面が格好良い仕上げになっています。
ROG Phone 8 の特徴を深堀り
「ASUS ROG Phone 8 とは」 でも主な特徴は紹介しましたが、 なかでも筆者が気になったポイントをピックアップします。
パフォーマンスの向上
ROG Phone 7から進化し、 最新のプロセッサーQualcomm Snapdragon 8 Gen 3 (オクタコアCPU) を搭載。 より快適にゲームができるようになりました。
動作周波数は3.3GHzで、 メインメモリは16GB (LPDDR5X) となっています。
これだけでも軽〜中量級ゲームであれば快適に遊べるスペックですが、 Proシリーズを選ぶとさらにメインメモリやストレージに余裕ができ、 快適なプレイ体験が可能となります。
AnTuTuベンチマーク

ROG Phone 8 で Antutu ベンチマークを走らせてみた結果は 2155960点。
めちゃくちゃ高得点ですよね。
充電方法とバッテリーの持ち時間
USB Type-Cポートは本体下部と側面の2箇所にあり、 シーンによって使い分けができるのがポイント。
さらに充電しながらゲームするときもバイパス充電でパススルー電源共有が使えるのもありがたい。
バッテリーの連続駆動時間も動画ストリーミングが22.7時間、 SNSブラウジング17時間とかなり長持ち (公称値)。
ゲームをあまりしない日はかなりバッテリーをかなり残した状態で1日を終えることもあります。 バッテリーの持ちが良いのはとても快適です。
ちなみにROG Phone 8は有線充電だけでなく、 ワイヤレス充電のQi規格 (15W) にも対応しています。 充電速度は落ちるけれど、 ケーブルを利用したくない&気軽に充電したいときは使えますね。
ただ熱を持ちやすくなる場合もあるのであまり熱を持ちすぎる場合は有線充電でサクッと充電しちゃうのが良さそうです。
IP65/IP68の防水・防塵対応
雨の日に外でゲームもOK! IP65/IP68の防水・防塵仕様となったことで、 気軽に使えるシーンが増えました。 水没させるのはさすがにダメなので、 日常使用に耐えうる性能ですね。
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ゲームに特化した機能をたくさん備えている
ROG Phone シリーズはゲーミングスタートフォンということもありゲームに特化したさまざまな機能が使えます。
なかでもこれは良いな! と感じるポイントをチョイスして紹介します。
AirTriggerで操作できるボタンを増やすことができる

PHOTOGRAPH BY R.U.I
AirTriggerはタッチセンサーで反応し、 押し込むと振動が返ってくる見えないボタン。 横持ちが基本のモバイルゲームにおいて、 コントローラーで言うところの 「L/Rボタン」 として機能します。
L/R操作に対応するモバイルゲームは限られますが、 非対応ゲームでもキーコンフィグに対応していれば各自でお好みのショートカットを設定可能。 L・Rでそれぞれ2つずつ、 合計4つのボタンが配置されています。
AirTriggerではスマートフォン本体の傾きや回転にショートカットを割り振ることもできます。
- 前方に傾ける
- 後方に傾ける
- 左に傾ける
- 右に傾ける
- 左に回転させる
- 右に回転させる
- 上下に振る
- 前方に振る
- 左に水平移動させる
- 右に水平移動させる
本体を勢いよく揺らすような操作方法となるため、 細かい動きをするようなゲームでは使いにくいですが、 割り当て可能なショートカットが増えることでより深いゲーム体験が可能になるのはメリット。
自身で使いやすいと感じたトリガーにショートカットを設定すると良いでしょう。
長時間の連続プレイに対応
スマホゲームをプレイするときに気になるバッテリーライフですが、 ROG Phone 8のバッテリーは5,500mAhと大容量。 先代のROG Phone 7は6,000mAhだったので500mAhほど減っていることになりますが、 それでも一般的なスマートフォンより駆動時間で優れていることは変わりません。
また有線充電でゲームをプレイする際のパススルー充電にも対応。 スマートフォンでゲームをするユーザーにとってこの機能はかなり大きな恩恵と言えるでしょう。
休日に1日中スマホゲームをしたい! という悩みも簡単に解決できるゲーミングスマートフォンです。
ROG Phone 8のカメラ性能
5000万画素の広角カメラ、 1300万画素の超広角カメラ、 3200万画素の望遠カメラで写真を撮ってみました。


メインの広角カメラで撮影。 PHOTOGRAPH BY R.U.I


超広角カメラで撮影。 PHOTOGRAPH BY R.U.I


望遠カメラで撮影。 PHOTOGRAPH BY R.U.I


メイン広角カメラのポートレートモードで撮影。 PHOTOGRAPH BY R.U.I
カメラはそれなりに撮れるけれど、 ポートレートモードはちょっと違和感がでる場合もありますね。 ゲームメインで利用するとは言え、 ちょっとした記録写真などに活用することもできそうです。
メインの広角カメラと望遠カメラは解像感も悪くありません。

IMAGE by R.U.I
なおロック(スリープ)状態でカメラを即起動する際、 多くのスマートフォンが電源ボタン2回押しで起動しますが、 ROG Phone 8の場合は 「音量ボタン」 2回押しとなっているため注意です。
最初からそういうものと考えれば気にならないのかもしれませんが、 私は気になったポイントです。
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ROG Phone 8 レビューのまとめ
こんな感じで今回はASUSから発売されたゲーミングスマートフォン 「ROG Phone 8」 をレビューしました。
ROG Phone 8は勝つためのゲーミングスマートフォンとして開発されている ROG Phone シリーズの中で順当に進化し続け、 今回は 「ゲームは、 日常というフィールドへ」 というコンセプトを掲げてリリースされた逸品。
- 最新チップを搭載したハイスペック仕様
- 物理的に操作できるL/Rタッチセンサー
- ゲームに特化したXモードシステム
- バッテリーを介さずパススルー電源共有
- 5500mAhの大容量バッテリー
- バッテリー充電時間が39分と爆速
- IP65/IP68の防水・防塵対応
- より良いカメラ性能と6軸ジンバルの採用で動画も写真もOK
基本スペックはもちろん、 L/Rタッチセンサーで物理キーを増やせるところがスマホゲーマーにとって嬉しいポイントだと感じました。
大容量バッテリーやカメラ関連機能、 防水・防塵性能向上でより日常に寄り添った進化をした ROG Phone 8。 スマホゲームをより一層楽しむために欠かせない一台と言えるでしょう。
さらにハイスペックなゲーミングスマートフォンが欲しい場合は、 ROG Phone 8 Pro をチェックしてみてください。