九条ハル
ASUSの新型フラッグシップ「Zenfone 8」をお貸しいただいたぞ!
スナドラ888 5G、120Hzディスプレイ、おさいふケータイ対応と、注目ポイントがてんこ盛りね!
メロ
Zenfone 8の特徴・スペック
ネットサーフィンを快適に、ゲームをもたつきなくプレイしたい…そんなワガママに応えてくれるスマートフォンこそ、「Zenfone 8」です。
片手で操作できる丁度良いサイズに、並外れた性能を秘めたSnapdragon 888 5Gを搭載。IP68等級の防水に120Hzディスプレイ、Sony製イメージセンサー等、ギークでも満足できる仕様になっています。
そのほか、5G・VoLTE対応に加え、Zenfoneシリーズでは初めてFelica(おさいふケータイ)に対応するなど、日本人の肌に合わせてチューニングがなされているのもポイント。
代を重ねるごとに進化してきたZenfoneシリーズの、まさしく集大成ともいえる一台です。
PHOTOGRAPH BY KUJO HARU
ASUS Zenfone 8 | ||
---|---|---|
メーカー | ASUS | |
発売日 | 2021年8月20日 | |
ハード | 質量 | 169g |
サイズ | 68.5×148×8.9mm | |
カラー | ムーンライトホワイト、ホライゾンシルバー、オブシディアンブラック | |
ディスプレイ | 5.9インチ AMOLED 120Hz, 画面比20:9 |
|
解像度 | 1080×2400px(フルHD+) | |
バッテリー | 4,000mAh(PD、QC 4.0) | |
インターフェース | USB TypeC、3.5mmオーディオジャック | |
ソフト | OS | Android 11(Zen UI) |
SoC | Qualcomm Snapdragon 888 5G | |
RAM | 8GB、16GB | |
ストレージ | 128GB、256GB | |
カメラ | リアカメラ | 2眼:64MP広角、12MP超広角 |
フロントカメラ | 12MP | |
機能 | ネットワーク | 5G、4G VoLTE |
SIM | NanoSIM×2 | |
センサー | 顔認証、画面内指紋認証 | |
その他 | Bluetooth 5.2、Felica対応、IP68防水防塵、ハイレゾオーディオ |
Zenfone 8の価格
128GB・メモリ8GB:79,800円(税込)
256GB・メモリ8GB:92,800円(税込)
256GB・メモリ16GB:108,800円(税込)
上位モデルの「Zenfone 8 Flip」に対してZenfone 8は廉価グレードの位置付けにはなるものの、CPUはSnapdragonで最上位(執筆時点)の「888 5G」を採用。スペックに妥協はなく、「Pro」を名乗ってもおかしくないハイエンド仕様となっています。
コスパ的に優れているのは、ストレージ128GB・メモリ8GBの最廉価モデル。8万円弱でSnapdragon 888が手に入ると考えれば、かなりお得な選択肢と言えます。
デザイン:収まりの良さを重視した設計
特長でもあったフリップカメラをあえて廃することで、シンプルな外観に生まれ変わったZenfone 8。同シリーズのターゲット層でもある、ミニマリストを惹きつけるデザインに仕上がっています。
左右のエッジがわずかに湾曲しており、サイズ感も相まって持ちやすさは抜群。
ディスプレイは5.9インチ、アスペクト比は20:9と縦長で、パンチホール式のフロントカメラを左上に違和感なく配しています。切り欠き式と異なり、ゲームや動画視聴で画面が欠けることもありません。
リフレッシュレートは最大120Hzで、240Hzのタッチサンプリングレートにも対応。レートを上げるとバッテリー消費がかさむ欠点はあるものの、FPSゲームなど活かすべき場面で役立つ、頼もしい機能です。
ASUSはZenFone 7シリーズからイヤホンジャックを廃止していましたが、ユーザーの要望を受けてZenfone 8で復活しました。ステレオスピーカーは音の乱れを補正するDIRACに対応し、コンテンツ視聴にも向いています。
生体認証は、顔認証と画面内指紋認証の2つ。顔認証を試してみると、最速とは言えないもののストレスを感じない程度には十分なスピードです。
なにより特筆すべきは片手操作に適した設計で、片手で何か別のことをしながら気軽に手にとれる形状・サイズ感はまさに秀逸。ズボンやシャツのポケットにも余裕を持って入れることができる小回りの良さを推したいところです。
SoC・バッテリー:最高級の性能
新鋭のSnapdragon 888 5Gは、一世代前の7シリーズやZenFone 7が搭載していたSnapdragon 865と比べ飛躍的なグレードアップを果たしています。
GeekBench
3D Mark(Wild Life Extreme)
3D Mark(Wild Life Extreme Stress Test)
シングルコア:1121 マルチコア:3552
3D Mark(GPU)
Wild Life Extreme:1471
Wild Life Extreme Stress Test:772〜1460
メモリ16GBモデルのベンチマークは、CPU性能を測るGeekBenchでシングルコア1121点・マルチコア3552点を記録。
3D MarkによるGPU性能については、描画性能を反映するWild Life Extremeで1471点、長時間のゲームプレイにおける耐負荷能を反映するWild Life Extreme Stress Testでも772〜1460点を記録。
本体温度はテスト中49度(3D Mark)まで上昇したものの、発熱著しいSnapdragon 888にしては健闘している様子。
バッテリーは4,000mAhで、USB PD 3.0・Quick Charge 4.0に対応しています。ただしSoCが強力なだけに相当の電力を要するため、そのままでは電池持ちに不安も。
そこでZenfone 8はバッテリーケア機能を搭載しており、省電力やゲーム時に性能を最大限引き出す設定など、場面に応じて電力消費をコントロールできるようになっています。
カメラ:無駄を削ぎ落としシンプルな構成に
PHOTOGRAPH BY KUJO HARU
Zenfone 8のカメラは、64MP広角と12MP超広角の2眼構成。広角カメラは、f/1.8のレンズにSony製のIMX686イメージセンサーを積んでいます。
一方の超広角カメラはf2/2の1200万画素、Sony製IMX363センサーを備え、4cmまでの接写にも対応するマクロレンズです。
前のモデルから8MPの望遠カメラとフリップ機構を取り払った構成ですが、その潔さこそがZenfone本来のカメラ性能を際立たせているように感じられて、むしろ良い印象を受けます。
ASUS Zenfone 8のカメラ性能 | |
---|---|
リアカメラ1 | 64MP, f/1.8 (Sony IMX686) |
リアカメラ2 | 12MP 超広角, f2/2 |
フロントカメラ | 12MP, f/2.5 (Sony IMX663) |
色彩を過度に誇張せず、かたくも柔らかくもない無難な写りを見せてくれます。料理モードや夜景モードを仕様すると、ソフトウェア処理で光量不足やノイズをカバー。こちらもあからさまな編集感がなく、自然な仕上がりに惹かれます。
フィルター機能は特にないため、サードパーティーのアプリなど代替の選択肢が必要です。
フリップカメラを廃した代わりに搭載されたフロントカメラは、1200万画素でSony製IMX663イメージセンサーを積んでいます。ZenFone 7で多くのユーザーを魅了したフリップカメラの系譜は、上位モデルの「Zenfone 8 Flip」に引き継がれました。
九条ハル
フリップカメラをあえて切り捨てることで、誰もが使えるコモンな端末になってるよ!
構造が単純になったおかげで、IP68防水・防じんにも対応できたのね。
メロ
ZenFone 7やZenfone 8 Flipとの比較
昨年モデルのZenFone 7と比較すると、Zenfone 8は大きく進化しています。
筐体は片手で持てるほどコンパクトになり、重さも25%以上軽量化。リフレッシュレートは90Hzから120Hzに向上しました。
前面ガラスにはZenFone 7のGorilla Glass 6より耐久性に優れたGorilla Glass Victusを採用し、最大2mの落下距離に耐えるほか、キズに対する強度が2倍になっています。
PHOTOGRAPH BY KUJO HARU
SoCがSnapdragon 865から888に変わり、パフォーマンスは最大25%、グラフィックス性能は最大35%向上。16GBメモリのオプションが追加され、アプリの並行動作や負荷に強くなっています。
一方で、Zenfone 8ではmicro SDカードによる容量の増設ができなくなりました。Zenfone 8 Flipは引き続き対応しており、用途に応じて選択を迫られることになりそうです。
そのほかZenfone 8 Flipはフリップ式のカメラを搭載しており、性能の高いリアカメラをフロントカメラにも兼用できるメリットがある一方、機構の脆弱性から防水・防じんは非対応。
またFelica(おサイフケータイ)や画面内指紋認証も非対応で、この辺りはZenfone 8のアドバンテージと捉えて良いでしょう。
場面に応じて電力消費を調節できる「バッテリーケア」機能。PHOTOGRAPH BY KUJO HARU
Zenfone 8は、性能や機能面で妥協せず、しかしながら無駄な機能を見事に削ぎ落としてミニマルなデザインを両立させています。
端末としての完成度は非常に高く、シリーズ全体で見てもZenfone 8 Flipと明確な差別化が図られているため、ユーザー目線でより手に取りやすい一台になったと思います。
オーディオジャックの復活やおサイフケータイ対応など、ユーザーの声を積極的に取り入れてくれるのもASUSの魅力。ファンやギークを含め、すべての人におすすめできるスマートフォンです。
九条ハル
記事では紹介できなかったけど、ちらつきを抑える調光機能、ハイレゾオーディオに片手モードと機能ましまし二郎なのだ!
ガジェット好きのハルを釣るにはベストな端末ね〜。
メロ