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iPadOSが為し得ぬ 「新たな」 プラットフォームへの答え —— Galaxy Tab S7+

Samsungの新しい 「Galaxy Tab S7+」 は、 全身を纏うMystic Bronzeの美しさもさることながら、 「この端末でなければならない」 と胸を張って言えるアイデンティティーにこそその意義がある。 ...
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Samsungの新しい 「Galaxy Tab S7+」 は、 全身を纏うMystic Bronzeの美しさもさることながら、 「この端末でなければならない」 と胸を張って言えるアイデンティティーにこそその意義がある。 「特筆すべき点はないが必要な機能をもれなく抑えた端末」 にとどまった前代から一線を画す根拠として挙げるべきは間違いなく大きく進化したディスプレイであり、 Galaxy Tab S7+のタブレットとしての価値を突出させた一因といえるだろう。

同時に、 Samsungのエコシステムを象徴してきた 「DeX」 はタブレットというプラットフォームにおいてその輝きを一層強くする。 すなわちそれは 「優れたタブレット体験」 と 「優れたデスクトップ体験」 の高度な融合であり、 同様のテーマを追求してきたiPad Proとは全く異なるSamsungならではのユニークな解答なのだ。

Samsung サムスン Galaxy S7+ review

Samsung|Galaxy Tab S7+

コンテンツの消費にとどまらず自身のクリエイティビティーを開放する”ツール”としてタブレットを使う人であれば、 この端末に並々ならぬ輝きを感じ、 彼もまたその期待を満たしてくれるだろう。

タブレットにスタイラスを付すあり方を未だに疑問視する風潮がある。 スタイラスは指よりちょっと正確だが、 体にくっついていないため直ぐ迷子になってしまう厄介なポインティングデバイスである —— そんな経験則からだ。 「Apple Pencil」 や 「S Pen」 といった現代のスタイラスペンはどうだろうか。 ハードの進化が一助となり、 その役割はもはや指の代替を超え、 アートにノートテイキングまでこなす多彩な性格を身につけている。

iPadOSが為し得ぬ  「新たな」  プラットフォームへの答え —— Galaxy Tab S7+

SamsungはGalaxy Tab S7+に全く新しい 「S Pen」 を用意することで、 スタイラスという存在に新たな意味づけを行った。 キーとなるのは、 リフレッシュレート120Hzに到達した12.4インチAMOLEDディスプレイだ。 タブレットと高リフレッシュレートという絶妙な組み合わせは、 ゲーム・コンテンツ視聴・ライティングを含めおおよそ全てのユースケースで恩恵を与えるだろう。 相対的な画面の大きさと用途を根拠にすれば、 その効果はスマートフォンよりもはるかに大きい。

ディスプレイの進化を背景に新しいS PenとGalaxy Tab S7+のレイテンシ(遅延)は(S6の40msから)9msまで大幅に短縮され、 タブレット史上はじめてiPad Proに勝るとも劣らないライティング性能を有するタブレットとなった。 AMOLEDディスプレイによる鮮やかな発色に加えS Penがパッケージに同梱されていることを考慮すると、 果たして軍配はどちらに上がるのか。

これらが意味するのはGalaxy Tab S7+がタブレットとしてのアイデンティティーを自ら立証したという価値であり、 同時に我々コンシューマーからみてベストな選択肢の一つになったという事実でもある。

Samsung サムスン Galaxy S7+ review

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DeXとiPadOS

iPad Proと同様に背面を覆うマグネティックスタンド、 Surface様だがリフトアップしないキーボードが別途用意される。 これらのアクセサリはDeXモードでその真価を見せてくれる。 Samusungが開発を続けるDeXは、 AndroidデバイスでPCライクなウインドウ操作を実現するユニークなテクノロジーである。

従来のデスクトップにおいて評価されてきた特性をタブレットOSに組み込み、 昇華させる。 AppleがiPadで、 HuaweiがMate Padで取り組んできたこの難題に対し、 やや抜け道的ではあるがDeXはたしかに一つの解答を提示するのだ。 この点において、 タブレットというプラットフォームとDeXは非常に相性が良いといえる。

少なくとも現状は、 iPad OSが模索しつつも完成をみない次世代のプラットフォームよりはるかに効率的で、 生産性に優れた環境であることに間違いはない。 iPadがタブレット寄り、 SurfaceがPC寄りの 「2 in 1」 と有体に表現するなら、 Galaxy Tab S7+は奇策で持ってこれを両立するといったところか。

—— 褒めてばかりでは面白くないので、 残る課題に目を向けてみよう。 DeXのような特異な技術が存在するという事実は、 すなわちAndroidというOSの作業効率性に問題があることの証左だ。 スマートフォンという環境下で最適化されてきたAndroidの沿革からして、 WindowsやMacOS、 iPadOSに比べ生産性に劣る現在は当然の帰結といえよう。

UI・UXもそうだが、 第一にアプリがない。 タブレットやデスクトップ環境に最適化された、 効率に特化したアプリが少ないのである。 iPadOSがiPad本来の実力を制限するように、 Galaxy TabもまたAndroidに縛られる、 そんな内なるパラドックスを抱えてきた。

ソフトウェアが絡む問題には、 サポート期間の話も含まれる。 一般にiOSやiPadOSはAndroidに比べ1〜2年以上長くサポートされることにその価値の一端を見出されてきた。 SamsungはGalaxy Tab S7+を含む新製品の発表イベントで新たに 「3世代のOSアップデート保証」 を打ち出したが、 それでも長期間のOSサポートが約束されるAppleデバイスには及ばない。 この点はAppleの閉鎖的なエコシステムに特徴的な強みであり、 今後Samsungが自身のGalaxy Tabシリーズをグローバルに展開していく上で挑戦しなければならない課題になるだろう。

Samsung サムスン Galaxy S7+ review

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