我が家にはワイヤレス充電対応の充電器があちこちに置いてあります。その手軽さに魅せられてからというもの、生活に欠かせないツールとして重宝してきました。
だけど一つ、問題があります。朝目覚めてみると、ワイヤレス充電器の上に置いていたはずのスマートフォンが電池切れになっているのです。大概シビアな位置合わせが原因なんですが、こうなると従来のACアダプタを手放すわけにも行きません。
充電器といえば愛用しているのが、Ankerの「PowerPort Atom PD 2」。「MacBook Pro」も充電できるパワーがお気に入りなのですが 、いかんせん取り回しには向かない図体のデカさに辟易していた面も。
そんな悩みを解決してくれそうなのが、超小型ながら最大65Wの出力が可能なUSB PD充電器「 CIO NovaPort DUO 65W 」です。
CIO NovaPort DUO 65W|充電器

PHOTOGRAPH BY KUJO HARU
型番 | CIO-G65W2C |
サイズ | 約 W52×H41×D28mm |
重量 | 約80g |
カラー | ブラック、ホワイト |
九条ハル
“超小型”が最大の特長だけど、それだけじゃないんだゾ!
「CIO NovaPort DUO 65W」の特長は、65W出力では最小クラスのコンパクトな筐体にあります。CIOの充電器といえば小型かつ高出力、そしてポートの多様さに定評がありますが、こちらはクラファン発とあってか当時かなりの注目を集めた印象です。

ポート側

コンセントは折りたたみ式
サイズは約5.2cm×4.1cm、厚さ約2.8cmと鶏卵ほどの小ささにも関わらず、USB-Cを2基備えているのはとても嬉しい。Apple純正の67W充電器と比べると、もはや異次元の小ささです。しかも後者は単発1基ですからね。

左:CIO NovaPort DUO 65W、右:Apple 67W Charger。PHOTOGRAPH BY KUJO HARU
この小型化を実現するうえで窒化ガリウム(GaN)の存在は欠かせないもの。窒化ガリウムは発熱が少ないのも特徴で、安全性に対する根拠の一つとして語られます。
出力を自動で割り振ってくれる

PHOTOGRAPH BY KUJO HARU
ポート数 | USB-C×2 |
単体出力 | USB-C1:最大65W USB-C2:最大65W 5V=3A / 9V=3A / 12V=3A / 15V=3A 20V=3.25A / PPS:3.3-11V 5A |
複合出力 | 最大65W(デバイス毎に出力を振り分け) |
急速充電 | USB PD 3.0 / PPS |
充電器って普通ポートごとに出力が決まっているので、挿すポートによって充電性能が大きく変わってしまうものです。この問題に対してCIOが示した解決策こそ、「Nova Inteligence」 という独自技術でした。
これは接続されたデバイスに合わせた最適な電力を瞬時に判別して、出力を自動で振り分けてくれるというもの。複合最大65W出力のなかで、「45W+20W」「30W+30W」「20W+20W」というように割り振ってくれるんですね。

PHOTOGRAPH BY KUJO HARU
どのポートに繋ぐか考える時間がなくなり、使う際のストレスは相当に軽減されました。もちろん、単ポートでも最大65Wの出力に対応(しかも2基とも!)。「USB PD 3.0」ほか「USB PD PPS」にも対応し、最大5Aでの急速充電ができます。
ひとつ注意点としては、片方のデバイスを繋いでいなくてもケーブルが挿しっぱなしだと、2台出力として認識されてしまうことがあります。使わないときは、ケーブルを抜いておいた方がいいかも。

表面はシボ加工、CIOのロゴはアルミ仕上げ。PHOTOGRAPH BY KUJO HARU
デザインにも注目
このザラっとした質感、なにかに似てるなあ…と思っていたら、撮影用に持っていたミラーレスカメラでした。この独特な表面形状、「シボ加工」と呼ばれていて、一眼レフのような高級カメラでよく用いられています。
いわゆる引っ掻き傷が付きにくく、目立ちにくいのが特長。コンパクトな筐体を含めて、持ち運びを意識したつくりになっています。
左上に配された「CIO」のロゴも、派手に主張せず良いアクセントになっていて良い感じ。ポート部分がパープルに彩られているのもプチかわいい(カッコイイ?)ポイントです。とにかくデザインにはこだわっていて、日本企業ならではという感じがしますね。

PHOTOGRAPH BY KUJO HARU
USB-C×2は前向きな割り切り
「CIO NovaPort DUO 65W」を実際に使ってみると、デザイン、サイズ、機能性、どれを取っても隙がないと感じます。インターフェースに関しては、USB-C1基にせず、かといってUSB Type-Aを付けることもせず、個人的には良い割り切りだと思います。
モビリティは抜群で、日々の外出や旅行先へ気軽に持ち出せるサイズ感が何よりの魅力と言って良いでしょう。そういう意味でも、USB-C×2基という構成は現代の使い方に合ってるんじゃないかと思うのです。
充電器という分野ではどうしても軽視されがちなデザインにも力を入れた印象があって、CIOの強みを改めて実感するような製品でした。今後はこの子が新しい相棒になるかも。

PHOTOGRAPH BY KUJO HARU
九条ハル
確かにType-AってUSBメモリ以外で使わなくなってきたかも。
「NovaPort DUO 45W」もあるよ! こっちはもっとコンパクト…!
メロ