寒さが苦手な人にとって、冬は悩みの多い季節。なかには、激しい寒暖差に体調を崩してしまうケースもあるでしょう。
幸いCOVID-19の脅威から逃れ続けているとはいえ、多くの病原体が幅を効かせるこの季節だからこそ、体調管理にはいっそう気をつけたいところです。
スマートフォンメーカーのOPPO(欧珀)が手がけるスマートバンド「OPPO Band 2」は身体の健康を多面的に測れるヘルストラッカーとして、私たちの期待に応えてくれるかもしれません。

PHOTOGRAPH BY KUJO HARU
OPPO Band 2 | |
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ケースサイズ | 45.3mm × 29.1mm × 10.6mm |
ディスプレイ | AMOLEDディスプレイ |
解像度 | 256 × 402px |
本体素材 | ポリアミド |
耐水性能 | 5気圧防水 |
ウェルネス | 心拍数 経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2) 睡眠モニタリング ストレスモニター |
SOS | − |
バッテリー | 200mAh(最大14日間) |
カラー | ライトブルー/マットブラック |
重量 | 33g(ストラップ込み) |
8,480円(税込)
あらゆるフィットネスを記録
OPPO Band 2は、健康管理に特化したフィットネストラッカーで、国内で発売された「OPPO Band Style」の後継にあたります。
健康管理のニーズは人によってさまざま。自分がどれくらい健康か知りたいけれど、フィットネスプランナーにあれこれ口出しされるのは困る、という人にはこの手の端末が適しています。
OPPO Band 2の健康指標は「毎日のアクティビティ」としてアプリから確認できます。これは歩数、運動時間、消費したカロリー、アクティビティを計測し、データ化するというもの。歩数や消費カロリーなど、自分が達成したい目標を設定できるので、日々の運動における動機付けに有用です。

PHOTOGRAPH BY KUJO HARU
ColorOSで測定できる指標には、アクティビティデータに加えて、心拍数、睡眠、ストレス、血中酸素レベルがあります。スクロールで選択できるワークアウトには、ウォーキング、ランニングからサイクリング、水泳、テニス、バドミントン(そしてクリケット!)まで、100種類以上のスポーツが揃っています。
なかでも実際のプレイヤーのデータをもとに開発されたという「プロテニスモード」は、ショットの打率やサーブ・フォアハンド・バックハンドの比率などより詳細な情報を記録。腕の振り方や球が当たった際の振動を感知するスマートな機能ですが、収集したデータをどう活かすかはユーザーに委ねられています。


専用アプリ「HeyTap Health」から、運動の詳細記録やリアルタイム心拍数が確認できる。 IMAGE BY KUJO HARU
個人的に気になったのは、一部のデータが端末から直接確認できないことでしょうか。たとえばランニングではペースから有酸素運動の強度まで記録してくれるのですが、データを見るにはアプリから「運動ログ」に入る手間を強いられます。
はじめは嬉々としてチェックしていたアプリも、数日もすれば開くことすら忘れているのがオチです。簡易的であれ、すべてのデータがトラッカー上で確認できるほうが優れているように感じます。
睡眠の質とリスクを分析
今回OPPOのウェアラブル端末を初めて試したのですが、睡眠計測の精度には特に驚かされました。睡眠時間の記録はもちろんのこと、睡眠中の血中酸素飽和度(SpO2)を秒単位で測定し、睡眠深度まで教えてくれます。
睡眠中のいびきが不安なら、Android端末を枕元において、OPPO Band 2を手に着けたまま寝ると良いでしょう。いびきを検知すると自動で録音するだけでなく、測定したSpO2と合わせて呼吸障害の評価までしてくれるのだとか。幸いなことに使用中、この機能の世話になることはありませんでした。

睡眠スケジュールやリマインダーも設定できる。 IMAGE BY KUJO HARU
バッテリー持ちは最長14日と謳っていますが、実際の使用ではフル充電から3〜5日の連続使用が限界といった様子。ただしこれは心拍のリアルタイム計測と睡眠中の血中酸素濃度測定を有効にした場合で、これらをオフにすれば1週間は充電なしで使用できます。
充電は専用端子を介して行うものの、5分で24時間分、60分で100%の急速充電に対応。手間を感じることはありません。

OPPO Band 2の充電には専用端子を用いる。 PHOTOGRAPH BY KUJO HARU
無限通りの文字盤を楽しもう
OPPO Band 2のユニークな機能といえば、その日の服装に合わせたウォッチフェイスを自動で生成してくれる「AIコーディネート 2.0」。スマートフォンのアプリで服装や身につけている小物を撮影すると、色やパターンをモチーフに作成したいくつかの文字盤を提案してくるのです。
あらかじめ用意されているプリセットも豊富ですが、AIコーディネートは文字盤の着せ替えに対する心理的ハードルを下げてくれるのが良いところ。

豊富なプリセットから好きな文字盤を選ぶことができる。 IMAGE BY KUJO HARU
明るく発色に優れたAMOLED(アクティヴ・マトリクス式有機EL)ディスプレイは1.57インチと大型で、ウォッチフェイスを魅力的に引き立てます。
物理ボタンを排したシンプルな形状に加えて、本体が極めて軽量(ストラップ込みで約33g)なので、装着時の違和感はほとんどありません。

側面には物理ボタンがなく、すっきりとしたデザイン。 PHOTOGRAPH BY KUJO HARU
惜しいと感じるのは、先述のいびき検知やペアリングした端末のメディアコントロールなど、一部の機能がAndroid端末でしか利用できないこと。また常時表示に非対応なので、手首を傾けるか(これも反応精度があまり良くない)画面をタップしないといけないのは面倒ですね。
フィットネストラッカーとスマートウォッチ、共通する機能が多くどちらを選ぶべきかは難しいところ。健康管理に重点をおくなら、少なくとも手頃な価格という面でOPPOのフィットネストラッカーは注目に値するでしょう。