こんなに心惹かれるハードウェアは久しぶり。 「ゲーム&ウオッチ」 が旺盛を極めた時代をボクは知りません。 それでも、 小柄な筐体にどこかノスタルジーを感じさせるデザインは、 ボクの心を射抜くのに十分すぎるほどの魅力をもっていました。
歴史に思いを馳せる
ゲーム&ウオッチ(GAME&WATCH)は、 任天堂が開発した初の携帯型ゲーム機として、 1980年に発売されました。 当時はゲーム機にカセットを入れて遊ぶという概念もなくて、 ゲームソフトは本体内に直接書き込まれていたんですね。 だからハードとソフトは1対1対応でした。
第1作の 『ボール』 は、 スマブラでもおなじみ 「Mr.ゲーム&ウオッチ」 が初めて登場した作品。 翌々年には 『ドンキーコング』 の移植版も発売され、 「ゲーム&ウオッチ」 の一大ブームを巻き起こしました。
その人気は1983年にファミリーコンピューターが発売されるまで続き、 国内で1200万個以上、 海外で3000万個以上の驚異的な売上を記録したんだそうです。 …まさに携帯型ゲーム機の原点。 ゲーム&ウオッチは任天堂の歴史を象徴するプロダクトなんですね。
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ゲーム&ウオッチ スーパーマリオブラザーズ
「マリオ」 の誕生から35周年を記念して現代に甦った 「ゲーム&ウオッチ スーパーマリオブラザーズ」 は、 フルカラーのIPS液晶に3つの魅力的なゲームを備えています。
第1作の 「ボール」 はもちろん、 「スーパーマリオブラザーズ」 「スーパーマリオブラザーズ2」 の完全移植版も収録。 当時の移植版は強制右スクロールで、 敵も倒すのではなく避ける、 という特別仕様でした。
ポケットに難なく入り、 手のひらにもすっぽり収まる小柄な筐体。 うん、 かわいい。 電源をつけると、 明るいカラースクリーンがお出迎え。 筐体がレトロなぶん、 ちょっと違和感があって面白いです。
電源をつけると、 マリオ仕様のかわいい時計がお出迎え。 ゲームをしない間は時計として使える、 それが 「ウオッチ」 の由来でもありました。 ボタンを押すとノコノコが出てきたり時計が光ったりと、 愉快なギミックが多数あります。 時間帯によってはキラーやクッパ、 ピーチ姫が出てくることも。
本命のゲームですが、 セーブとか巻き戻し機能とか、 そんな便利なものはありません。 …でもそれが良いんですよね。 ちなみに、 途中で電源を切っても進行状況はそのままストップするので、 あとから再開できて安心です。
過去に会員サイト向け特典として復刻版を配布したことがありますが、 商品としての復活は実に26年ぶり。 ゲームボーイよりも、 ファミコンよりも古い、 ゲームハードの最古参はとっても小柄で愛らしい一台です。