ファーウェイ(華為技術)は、 世界初となる三つ折りスマートフォン 「HUAWEI Mate XT ULTIMATE DESIGN」 を発表しました。 最小構成の価格は1万9999元(約40万円)からとなっています。
先日発表されたばかりのアップルの 「iPhone 16」 では劇的な変化が見受けられなかったこともあり、 中国国内では両機を対照的に捉える見方もあるようです。
フォルダブルとしては”不気味なほど”薄い
「HUAWEI Mate XT ULTIMATE DESIGN」 (以下、 Mate XT)はTiangongヒンジシステムを採用し、 2箇所で折り畳むことができる世界初の三つ折りスマートフォンです。 独自のヒンジデザインを採用していることもあり、 完全に開いた状態で端末の最薄部はなんと3.6mmに抑えられています。
折り畳んだ厚さは12.8mmと、 スマートフォンとしてはやや厚めの部類になります。 本体は約300gとタブレットに匹敵する重さ。
Mate XTは 「シングルスクリーンモード」 から 「デュアルスクリーンモード」 、 さらに 「トリプルスクリーンモード」 へと変形が可能です。 シングルスクリーンモードでは6.4インチと一般的なスマートフォンサイズですが、 デュアルスクリーンモードではほぼ正方形の7.9インチで、 ネットサーフィンやSNSの利用に適しています。 そしてトリプルスクリーンモードでは10.2インチの大画面タブレットに変形し、 解像度は3K(2232×3184ピクセル)に至ります。
ディスプレイにはLTPO有機ELを採用しており、 10.7億色の色表現とDisplay P3色域に対応。 トリプルスクリーンでは16:11のアスペクト比により電子書籍の閲覧や動画視聴に適しており、 フォルダブルのなかでも大画面の強みを最大限に活かした設計となっています。
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高度なカメラ機能とスペック
Mate XTは5000万画素の超光学ズームカメラと、 1200万画素のペリスコープ式望遠カメラを搭載しています。 ペリスコープ、 すなわちレンズとセンサーを直角に配置し光を90度屈折させることで、 コンパクトなボディながらも5.5倍の光学ズーム(デジタルズームは最大50倍)を実現しています。
また物理可変絞りを搭載しており、 F1.4~F4.0の範囲で絞りの調整に対応。 被写界深度を自在にコントロールできるため、 プロフェッショナルな写真撮影が可能です。
一方フロントカメラは800万画素と控え目で、 限られたスペースとコストをリアカメラの性能アップに注ぎ込んだ印象です。 なおMate XTは衛星通信に対応しており、 広範なエリアでの通信が可能となっています。
独自開発のOSを搭載
Mate XTは16GBのRAMと最大1TBのストレージを搭載しており、 最新のアプリケーションやゲームでも快適に動作。 バッテリー容量も5600mAhと大容量です。
ファーウェイは米国の禁輸措置を背景に 「Google Mobile Service (GMS)※1」 を含むグーグルの経済圏から締め出されており、 以後独自開発した 「HUAWEI Mobile Service (HMS)」 および 「Harmony OS (鴻蒙OS)」 を自社端末に採用してきました。
中国国内では堅調な売れ行きを見せているものの、 Playストアの標準アプリや一部のGoogleサービスが利用できないこともあり、 欧米諸国を中心とした先進国での売り上げは低迷しているのが現状です。
カラーバリエーションは国潮※2を全面に押し出した 「瑞紅」 と 「玄黒」 の2種類で、 どちらも高級感あるデザインとなっています。 中国での予約注文はすでに400万件を超えており、 今後の市場展開に注目したいところです。
- グーグルが開発・配布する、 Android端末向けのアプリやAPIのパッケージ。
- 中国の伝統的要素(色、 紋様など)を取り入れるトレンドのこと。 近年中国の若者世代を中心に人気を集め、 幅広いジャンルの製品に広がりを見せている。
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「HUAWEI Mate XT ULTIMATE DESIGN」 のスペック
長さ | 156.7mm |
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厚さ |
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重量 | 約298g |
ディスプレイ |
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リアカメラ |
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フロントカメラ |
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OS | HarmonyOS 4.2 |
実行メモリ | 16GB |
内蔵ストレージ | 256GB/512GB/1TB |
バッテリー | 5600mAh |
Wi-Fi |
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Bluetooth |
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SOURCE BY HUAWEI
VIDEO BY HUAWEI
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