Apple Watch(アップルウォッチ)は、 アップルが開発・販売するウェアラブル端末で、 代表的なスマートウォッチ製品の一つです。
2015年に最初のモデルが発売されたのをきっかけに多くのメーカーが参入し、 競争が激化。 Apple Watch自身もシリーズを重ねるごとに性能が向上しています。
Apple Watchには大きくわけて3つのモデルがありますが、 どれも似たようなデザインで、 機能もおおむね共通しているため、 どのモデルを選ぶべきか悩むかもしれません。 ここでは、 Apple Watchの購入ガイドとして、 モデルごとの性能や特徴を比較していきます。
■ Apple Watch の最新モデル比較
Apple Watch SE (第2世代) |
Apple Watch Series 8 |
Apple Watch Ultra |
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モデル | |||
ケースサイズ | 44mm/40mm | 45mm/41mm | 49mm |
ディスプレイ | Retinaディスプレイ | 常時表示Retinaディスプレイ | |
解像度 | ・44mmケース 368×448px ・40mmケース 324×394px |
・45mmケース 396×484px ・41mmケース 352×439px |
410×502px |
本体素材 | アルミニウム | アルミニウム ステンレススチール |
チタニウム |
耐水性能 | 50m(泳げる耐水性能) | 100m(泳げる耐水性能) 水深40mまでのレクリエーションダイビング |
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ウェルネス | 高心拍数と低心拍数の通知 不規則な心拍リズムの通知 心肺機能レベルの通知 |
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– | 血中酸素ウェルネスアプリ 心電図アプリ |
血中酸素ウェルネスアプリ 心電図アプリ |
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周期記録 | 周期記録 | 過去の排卵を推定できる周期記録 皮膚温センサー |
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SOS | 緊急SOS 海外における緊急通報 転倒検出 衝突事故検出 高重力加速度センサー ジャイロスコープ コンパスバックトレース |
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– | – | 周囲に知らせる86デシベルのサイレン(最大180m先まで聞こえる音量) | |
バッテリー | 最大18時間 | 最大18時間 高速充電 |
最大36時間 高速充電 |
本体素材 カラー |
アルミニウム: ミッドナイト、 スターライト、 シルバー |
アルミニウム: ミッドナイト、 スターライト、 シルバー、 (PRODUCT)RED ステンレススチール: グラファイト、 シルバー、 ゴールド |
チタニウム: ナチュラル |
サイズ | ・44mmケース 44mm x 38mm x 10.7mm ・40mmケース 40mm x 34mm x 10.7mm |
・45mmケース 45mm x 38mm x 10.7mm ・41mmケース 41mm x 35mm x 10.7mm |
49mm x 44mm x 14.4mm |
重量 | ・44mmケース: 32.9 g(GPSモデル) 33.0 g(GPS + Cellularモデル) ・40mmケース: 26.4 g(GPSモデル) 27.8 g(GPS + Cellularモデル) |
・45mmケース: 38.8 g(アルミニウム、 GPSモデル、 GPS + Cellularモデル) 51.5 g(ステンレススチール) ・41mmケース: 32.0 g(アルミニウム、 GPSモデル、 GPS + Cellularモデル) 42.3 g(ステンレススチール) |
61.3 g |
価格 | GPSモデル 37,800円(税込)〜 GPS + Cellularモデル 45,800円(税込)〜 |
GPSモデル 59,800円(税込)〜 GPS + Cellularモデル 74,800円(税込)〜 |
GPS + Cellularモデル 124,800円(税込)〜 |
多くの人はこれで十分 : Apple Watch SE(第2世代)
そもそもApple Watchを買うべきか悩んでいるなら、 エントリーモデルの 「Apple Watch SE」 を検討してみてはいかがでしょうか。 現行のラインナップでは最も安価で、 「Apple Watch Series 8」 と共通の機能を多く備えています。
ただし、 血中酸素濃度や心電図、 皮膚温センサーを使った正確な月経周期の推定といった最新の機能は備わっていません。 また 「Series 8」 より画面サイズが小さいため、 一度に表示できる情報量に制約があります。
超広帯域無線(UWB)が搭載されていないので、 「AirTag」 のような紛失防止タグとの相性はほかのモデルに劣ります。
「Apple Watch Series 8」 と同じ 「S8」 チップを搭載し、 「Apple Watch SE(第1世代)」 と比較して処理速度が最大20%向上しました。 実用的には、 交通事故を検知して緊急連絡をかけてくれる 「衝突事故検出」 機能が新たに加わっています。
自身の体調を共有したり、 月経周期の管理にApple Watchを使うようなケースを除いて、 Apple Watch SEは十分に機能してくれます。 ほかのモデルと比べてひとまわり小さいので、 軽さと取り回しの良さを優先する人には特におすすめです。
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標準モデルだが、 やや高め : Apple Watch Series 8
スマートウォッチでできることに関心があって、 特に最新の機能を求めているなら、 「Apple Watch Series 8」 がおすすめです。
「Series 7」 から大きく3つの点が進化しています。
皮膚温センサーによる正確な月経周期予測
Apple Watch Series 8では新たに皮膚温センサーを搭載しました。 つけたまま寝ることで5秒ごとに皮膚温を計測し、 「ヘルスケア」 アプリに記録をつけることができます。
皮膚温センサーによって月経周期における体温の二相性変化を正確に追えるようになり、 生理のタイミングを予測しやすくなりました。
衝突事故検出
こちらは 「Apple Watch SE(第2世代) 」 「Series 8」 「Ultra」 の全モデルに搭載されています。
内蔵された高重力加速度センサーとジャイロスコープが、 自動車事故による激しい衝突を検知。 チャイム音や振動で知らせてくれます。 セルラーモデルかWi-Fi接続があれば、 ユーザーの反応がない場合に自動で通報する機能もあります。
防塵性能が向上
Apple Watch Series 8では、 防塵性能がIP6X等級に進化しています。 粉塵レベルでも内部に入らないことを示す高い保護等級なので、 外出先でも気兼ねなく使用することができます。
このほか、 「Apple Watch SE」 にはない血中酸素濃度や心電図測定機能などを備えています。 本体素材はチタニウムの代わりにシルバーとゴールドが加わり、 価格に見合う上品な仕上がりになっています。
アウトドアスポーツに特化したモデル : Apple Watch Ultra
2022年に発表された 「Apple Watch Ultra」 の第1世代は、 登山やダイビングなどのアウトドアスポーツに特化したモデルとして注目を集めています。
49mmのチタニウムケースとサファイアクリスタルのフラットディスプレイにより、 高い堅牢性を確保。 米国防総省のMIL-STD-810H規格を満たし、 衝撃だけでなく気候環境にも強いのが特徴です。
ディスプレイは最大2000ニトの明るさで、 炎天下や水中でも画面が見えるよう工夫されています。 ほかのモデルにはない専用の 「アクションボタン」 を備えており、 ワークアウトの切り替えやキャンプ場所の記録など、 特定のショートカットを割り当てることができます。
バッテリー持ちが良いのも魅力で、 通常利用なら最大36時間、 低電力モードを使用すると最大で60時間(約2日半)の連続駆動が可能です。 Apple Watch Ultraのために設計された2周波GPSは、 人混みの多い都市部でも精度の高い位置情報を記録します。
コンパスアプリも専用設計になっており、 スタート地点からの道のりを記録することで遭難を防ぐ 「バックトレース」 機能や、 ユニークなナビゲーション機能を備えています。
基本的にはアウトドアスポーツでの使用を考えている人に良いですが、 卓越したバッテリー性能を活かして旅行や出張に付けていきたい人にもおすすめできるモデルです。
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旧モデルは選ぶべき?
現行のApple Watchでは高すぎる、 という人には、 古いモデルも魅力的な選択肢の一つ。 特に 「Apple Watch Series 7」 は最新の 「Series 8」 とほとんど変わらない機能を備えているので、 安く買えるのであればおすすめです。
ひとつの基準は、 最新のソフトウェアである 「watchOS 9」 が使えるか否か。 watchOS 9は最新のフィットネス機能や駆動時間を伸ばす 「低電力モード」 など、 Apple Watchを便利に使う上で欠かせない機能を備えています。
watchOS 9は 「Apple Watch Series 4」 以降で使えるため、 旧モデルから選ぶならSeries4〜7のいずれかが良いでしょう。
「Series 2」 や 「Series 3」 は最新のwatchOSに非対応であるほか、 見守りや居場所の確認には欠かせないファミリー共有も使えないので、 あえて選ぶ理由は見当たりません。
バンドはどれがいい?
取り回しの良さを重視するなら、 着脱が容易な 「ソロループ」 がおすすめです。 ナイロン製の 「スポーツループ」 は肌触りがよく、 ランニングなど汗をかく場面と相性が良いです。
「ミラネーゼループ」 や 「リンクブレスレット」 は、 ビジネスシーンやフォーマルな場で活躍。 エルメスやナイキのコラボモデルもあります。 用途や希望に応じてバンドを使い分けるのも良さそうです。