Fossil「Generation 5 LTE」
Image:Fossil
Fossil(フォッシル)からは初のセルラー機能を搭載するスマートウォッチ「Generation 5 LTE」が発表された。サムスンがGalaxy Watch 3で、はたまたアップルがApple Watch Series 6/SEで独自OSをブラッシュアップさせる一方、Fossilはグーグル製のWear OSをスマートウォッチの心臓部に据えてきた。
すなわち、Wear OSから登場したセルラーウォッチという文脈でみても、このプロダクトには少なからぬ意義があるはずだ。ただし、LTEモデルは通常よりバッテリー消費が激しいぶん、旧世代のSnapdragon Wear 3100を採用しているのは不安要素の一つでもある(連続駆動は約1日前後)。
Image:Fossil
他スペックは「Generation 5」シリーズと概ね同等で、8GBのストレージ、1GBのRAM、1.3インチディスプレイを備え、心拍数モニタリング、GPS、NFC支払い機能を搭載。スピーカーを内蔵し、ヘッドは黒とピンクゴールドの2色展開となる。価格は350ドル(約36,300円)。
ただし、現時点でGeneration 5 LTEは米国内限定で、使用はVerizonを契約するAndroidユーザーに制限される。少なくとも今のうちは、50ドル(約5,200円)安い廉価モデル「Generation 5E」を選択するのが無難かもしれない。
九条ハル
実はグーグル純正のWear OSスマートウォッチって一台もないんだよね〜
現状Wear OSの最大勢力はFossilね。でも“Pixel Watch”があっても面白いとは思うわ。
メロ
Skagen「Jorn Hybrid HR」
Image:Fossil
Fossil傘下のSkagen(スカーゲン)ブランドからはハイブリッドスマートウォッチ「Jorn Hybrid HR」が登場。こちらはFossilの「Hybrid HR」をベースに外観をカスタマイズしたモデルになる。
目に与える刺激の少ないe-inkディスプレイが特徴で、時計盤に上手く溶け込んだデザインが非常に美しい。一見するとアナログな腕時計のようで、高機能ながらノスタルジックな雰囲気が所有欲を刺激してくれるはずだ。
ヘッドは42mmと少し小さめな38mmの2種類で、計5つのカラーが用意される。Hybrid HR同様、e-inkディスプレイをカスタマイズできるのも特徴だ。
その他、心拍数モニターやGPS接続、サイレントモードなどの基本機能を備えている。連続駆動は最長で2週間と余裕があり、価格も195ドル(約20,200円)と手が届きやすい。
九条ハル
スマートウォッチらしからぬ”アナログ感”がまたカッコイイね!
Michael Kors Access「Generation 5E」
「Gen 5E Darci」(左)と「Gen 5E MKGO」(右)Image:Fossil
同じくFossil傘下のMichael Kors(マイケル・コース)から発表された「Gen 5E」は、その名の通りFossilのエントリースマートウォッチ「Gen 5E」をベースにデザインの変更を加えたものとなっている。
派手な外観が目をひく「Gen 5E Darci」は350ドル(約36,300円)で、43mmのヘッド、4GBストレージ、1.2インチのAMOLEDディスプレイを備える。Wear OS駆動で、GPS接続機能もオリジナルのGen 5Eと同じ。シルバーローズゴールド、ローズゴールド、ゴールドの3色が展開される。
一方、「Gen 5E MKGO」はスペックこそ前者と共通だが、価格は250ドル(約25,900円)に抑えられている。こちらはローズゴールド2色、ゴールド、ブラックの4色展開となる。
片手のジェスチャーでApple Watchを操作できるバンド「Mudra Band」
小さい画面をタッチする煩わしさにサヨナラ。「Mudra Band」は手指のジェスチャーだけでApple Watchを操作できる魔法のバンドだ。ジェスチャー操作といえば、グーグルのPixel 4で話題になった「Soli」やARグラスが思い浮かぶが、これらはいずれも専用のカメラ・IRセンサーで手の動きを映像として捉える仕組みを採用していた。
対してMudra Bandは、裏面のセンサーで神経系の生体電位、すなわち電気化学的ポテンシャルを直接測る方式。これにより特定のジェスチャーを契機に、たとえば親指と人差し指をくっつけたときにApple Watchで電話に応答する、あるいは親指を曲げて音楽を一時停止する、といった動作ができるようになる。
Image:Mudra Band
驚くべきはその精度で、自発的に指を動かす際は時計が反応する一方、もう片方の手で他動的に指を動かした際は反応しない様子がデモ動画で示されていた。これはすなわち、ジェスチャーが意図的なものか否かを電気信号からセンサーが判別しているのであり、ショートカットの誤作動が起こりにくくなっているということだ。
対応する操作については電話の応答・拒否を皮切りに、メディアコントロール(コンテンツの再生・停止・スキップ)やその他の実用的な動作に広げていくという。加えてそのシンプルな操作系は、XR分野(AR・VR)や障碍者向けのユーティリティーなど、広い範囲に応用できるポテンシャルを秘めている。
いずれにせよ、ニューロンベースのジェスチャー認識ができるMudra Bandは、従来の視覚的なジェスチャー認識よりも十分な実用性が期待でき、手にとって試す価値のあるプロダクトだ。Mudra Bandは、Indiegogoで既に20万ドル超の資金調達に成功しており、現在公式サイトで180ドル(約18,700円)の予約販売を受け付けている。
九条ハル
予約しました…
大金を支払ったショックで感情が逆転してるじゃない…!
メロ
充電なしで45日、驚異のバッテリー性能を持つ「Amazfit GTR 2e」
「Amazfit GTR 2e」Image:Amazfit
中国シャオミの関連メーカーHuami(ファーミ)から、フィットネス用スマートウォッチとして「Amazfit GTR 2e」と「GTS 2e」が発表された。GTR 2eは既発の「Amazfit GTR 2」の廉価グレードにあたり、基本スペックはそのままにWi-Fi接続機能を省いたものとなっている。特筆すべきは連続駆動時間が最大で45日間という驚異のバッテリー性能。心拍数測定や運動トラッキングに加え、温度センサーを搭載するのも特徴である。価格は139ドル(約14,500円)。
GTS 2eは同じく「GTS 2」の廉価版。GTSシリーズの特徴である角形のボディー(Apple Watch似?)を引き継ぎ、通常使用で24日間のロング駆動を実現する。価格は139ドル(約14,500円)。今回は両モデルともグローバル向けの発売が告知されており、日本国内でも発売される可能性がある。
VO2 Maxの次は血糖値!?スマートウォッチの測定能はますます進化
最後に紹介するのは、日本のクォンタムオペレーションが開発中のウェアラブル端末。実用化されれば、なんと針を使うことなく血糖値を測定することができるという。
仕組みは、同社が特許を取得した分光センシング技術によって血中ブドウ糖の濃度をリアルタイムに反映するというもの(すなわちシークレット)。これにより、採血なしで血糖値の概算値を測定できるようになるという。
期待されるのは、特に糖尿病の治療過程において、医者が患者の血糖値を継続的にモニターしたり、患者自身が血糖値を把握できるといった使い方になるだろう。あくまで補助目的の使用に留まるとはいえ、その意義は大きい。
Apple Watchが最新のSeries 6で最大酸素摂取量(VO2 Max)の測定に対応したことで話題になったが、スマートウォッチによる生体機能の測定は今やおまけの域を脱し、明確なヘルスケアの一領域を築くまでに来たようだ。
九条ハル
血糖値を測れるというけど、どれくらいの精度なのかはやっぱり気になるよね。
きたるSerires 7では血糖値も測れるようになってたりして。
メロ