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イレギュラー開催の「CES 2022」、今年は何が発表された?注目すべきトピック4選

ラスベガス会場とオンラインのハイブリッド開催となった、世界最大級の家電見本市「CES 2022」。多くのテック企業がコロナ禍で出展を辞退するイレギュラーな状況下で、いくつかの興味深い製品が登場している。

NFTとメタバースに注目 : Samsung スマートテレビ

ブロックチェーン技術を用いたNFT(非代替性トークン)の普及により、写真やアート、音楽などデジタルデータの売買や収集が活発化しています。

サムスンが新型スマートテレビの3機種に搭載する「スマート・ハブ」機能は、画面上でNFTを取引・管理したり、閲覧できるというもの。いわば本格的なNFTプラットフォームで、今後さまざまな媒体に搭載されることが予想されます。

IMAGE BY SAMSUNG

さらにNFT活用の場として期待されているのが、メタバース(仮想空間)です。フェイスブック(現:メタ)の注力をはじめ、多くの企業がこの分野の開拓に名乗りを上げています。

このトピックでは、ソニーが次期VRデバイスとして「PlayStation VR2」のコンセプトを明かしました。こちらは現行の「Meta Quest」(旧:Oculus Quest)に対するライバル機と見込まれており、ゲームのみならずビジネスや投資など幅広いジャンルに応用される可能性があります。

スマート体重計があなたの健康状態を視覚化 : Withings Body Scan

デジタルヘルスの分野で注目を集めるWithings。光学式心拍センサーを備えるスマートウォッチ「Scan Watch」は米食品医薬品局(FDA)の承認を得ており、医療への応用を見据えています。

そんなWithingsの新型スマート体重計「Withings Body Scan」では、 胴体や腕など体の部位ごとに分けて体組成を測定できるようになりました。測れるデータは体脂肪に水分、内臓脂肪、筋肉、骨量、そして心電図(ECG)と多岐にわたり、測定結果はクラウド上で確認したりディスプレイを介してチェックすることもできます。

ところでデジタルヘルスに対する関心は年々高まっていて、スマートウォッチをはじめとするウェアラブル端末も徐々にですが普及してきました。日々進化を続ける測定センサーは、次の段階として血糖値の経皮的測定を見据えており、今年度中にも実用化される可能性があります。

IMAGE BY WITHINGS

Alexa対応のオーブンレンジはスマートホームの強みを活かせるか? : Panasonic NN-SV79MS

テレビや照明、ロボット掃除機で確かなノウハウを培ってきたスマートホーム。今年はいよいよ白物家電への進出が本格化します。

パナソニックが発表したオーブンレンジ「NN-SV79MS」は、音声アシスタント「Alexa」に対応し、ハンズフリーで操作できる未来のスマート家電です。

最大の特徴はセンサーが内容物をチェックし適切な温め時間を調整してくれる点で、「コーヒーを温めて」「食べ残しを温めて」など比較的アバウトな指示でも操作することができます。

IMAGE BY PANASONIC

また予め20種類のオートメニュー、100種類の音声コマンドも用意されているとのこと。パナソニックは既に照明システム(LINK STYLE LED)やエアコンなどで限定的な音声操作を導入していますが、いずれも実用には程遠い完成度といった印象。特に複雑な操作の多い白物家電はスマートホーム化のハードルが高いこともあり、本格的な実用化には不安が伴います。

こうしたなか、スマートホームの共通規格「Matter(マター)」が2022年のトピックとして注目されています。スマートホームデバイスはアップル・アマゾン・グーグルなど開発環境ごとにシステムが独立しており、これが複雑なプラットフォームの一因になっていました。Matterが実現すれば、これまで別々だったデバイスに一定の互換性が生まれ、より実用的なマクロが組めるようになるかもしれません。

ソニーがEVに本格参入 : Sony VISION-Sシリーズ

とはいえCES 2022のピークはやはり、ソニーの吉田憲一郎社長がEV(電気自動車)への参入を表明したあの瞬間でした。

ソニーは「CES 2020」でEVのコンセプトモデルとなる「VISION-S」を公開し、モビリティー分野への意欲を示してきました。部分的なシステムに関しては以前からスピーカーやCMOSセンサーなどをさまざまな自動車メーカーに提供してきた経緯があり、今回はようやく自社だけで車まるごと一台をプロデュースする覚悟を決めたことになります。

PHOTOGRAPH BY SONY

発表では新たにSUVタイプの試作車両(VISION-S 02)をお披露目。LiDARに5Gネットワーク、「360 Reality Audio」やBRAVIAの名を冠した専用の映像配信サービス、さらにはPlayStationへのリモート接続など、ソニーの持てる技術力を詰め込んだショールームのような仕様です。

よく考えてみれば、自動車はソニーがこれまで培ってきたさまざまな分野のテクノロジーが一同に会する究極の実験場であって、リスクを鑑みても参入するメリットは極めて大きいのだろうと思いました。

九条ハル

ソニーのEV、コンセプトからしてカッコ良すぎるんだよなー!!

ワタシはスマート体重計が気になるわ。

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