メモ書きにアイデア出し、スケジューリングまで、書きごとの大半が今やデジタルで完結してしまいます。それでもなお、アナログの心地よさ、記憶に残る体験に魅力を感じてしまうのは、ボクだけでしょうか。
ボクの勉強ノートは、用途に応じてiPadとアナログを使い分けています。ノートテイキングの主役は、高校生の頃から使ってきたお気に入りの文具たち。その一つこそ、ゼブラのシャープペンシル「Tect 2way」です。
九条ハル
先日ペン先が折れて新品を買い直したから、この機にテクトツーウェイの魅力を語り尽くしておくぞ!!

PHOTOGRAPH BY KUJO HARU
ゼブラ「Tect 2way」
Tect 2way(テクトツゥーウェイ)は、ゼブラのテクニカルシャープペンシル。太さは0.3、0.5、0.7の3種類、ペンを上下に振ると芯が繰り出せるフリシャ機能がついています。
SFに出てきてもおかしくない、メカニカルな見た目が印象的です。おそらくその主因である金属グリップは、ペン軸より太くなっていて、3本のラバーリングに巻かれています。

PHOTOGRAPH BY KUJO HARU
下地は案外滑りやすく、使っているとリング部分に自然と力がかかるようになっています。だからといって決して持ちにくいわけではなく、長時間握っていても疲れないのが第一の利点。
低重心のシャーペンは慣れないという人も多いのですが、たしかに普通のシャーペンから移し替えた当初は衝撃でしたね。質感も書き心地もまったく違う。
手に持つとずっしりとくる重さがあって、長時間使っていると疲れてくるんじゃないか、と不安になります。実際はむしろ逆で、ペン自体の重力が加わるぶん、筆圧の弱いボクでもくっきりした文字を書くことができました。過度に力を加えずとも自然に明瞭な線がひけるのです。

グリップ上にフリシャ切り替え軸がある。PHOTOGRAPH BY KUJO HARU
フリシャは、ペンを上下に振ると芯が繰り出せる機能。Tect 2wayの場合、グリップ上の軸を回すことで、フリシャと通常のノック式を切り替えできます。

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ペンの中にオモリが仕込まれていて、その振動をトリガーに芯を押し出す仕組みですね。揺れで勝手に芯が出てくるようなことはないので、フリシャ機能をONにしたままノックと使い分ける、みたいな使い方も可能です。
んでなぜ製図用かと言うと、文字の大小を問わず均一な筆感が得られるから。先端がくちばしのように尖っているがゆえ、ペン先を見ながら「書きたいところに」正確に書ける心地良さがたまりません。
なおかつ低重心で、手の中にずっしりとはまる。グリップ感も良好で、長時間書いても疲れにくい。これ以外に選択肢はありませんでした。軽量版の「ライト」シリーズもありますが、ボクがあえてコッチを選ぶのは、そんな理由から。
癖は強いけど試す価値あり

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初めて出会い、一目惚れした高校1年生から6年以上。筐体を変えながらも、Tect 2wayはボクのスタメン文具として活躍し続けています。
これだけ一個人にハマるというのは、裏を返せば万人向けの文房具ではないということ。実際、デザインを含めかなり個性的なシャープペンシルですから、人によって好き嫌いがわかれるのは必至かなと。
それでも一度使ってみるだけの価値はあります。「ブレン」や「デルガード」のようなゼブラの主力ブランドに比べると影は薄いですが、ほかの人とは違う文房具を使っているんだという優越感も醍醐味の一つじゃないでしょうか。
ちなみに、ボールペンは何を使ってるの?
メロ
九条ハル
ムフフ…それは次のネタとして温存しておくのだよ…
寝かせるメリットあるのかしら。
メロ